20170121 人生は思い通りに行かない、だから……

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卓球が好きだった。
でも、あんな小さいボールを追うスポーツ。
「やる」ものであって、「見る」ものではないと思っていた。
しかし、2011年3月11日におきた東日本大震災の復興支援として日本卓球協会は福島県に住む卓球愛好少年少女をその年の全日本卓球選手権に招待してくれた。
その時、偶然にもわたしも参加。見て、大感激して帰ってきた。
それからだ。卓球観戦にはまっているのは。

今年、見られる機会があって、2011年以来の全日本卓球選手権を見に来ている。

試合だから、「勝敗」が決まる。
それを見て、わたしが感じることは
「人生は、いかにノッテいるときであっても、自分の思う通りにはいかないものだ」
である。

オリンピック銅メダリストになった丹羽選手、吉村選手、伊藤美誠選手が早々と姿を消した。彼らはオリンピックから帰ってきて、言わば、上げ潮に乗っていたハズである。ここで、優勝、もしくはそれに準ずる順位であれば、また、次の揚々たるステージが待っていたかもしれない。

同様に、世界ジュニアを制した張本選手、今年5月に開催する世界卓球の代表になった松平健太選手……と再注目されるきっかけになれたはずである。しかも、自分たちも「今年はイケル!」と思っていたところも多いのではないだろうか。
しかし……人生は、思うとおりに行かないものだ。

数年前、錦織選手が全米オープンの決勝に残ったとき、自分の人生を自由に上手にコントロールしていると思ったものだ。神様が何か見えない手で誘導してくれているのではないかと。準決勝で世界一位のジョコビッチ選手を倒した錦織選手はもう優勝するものと思っていた。
しかし……そうはならなかった。

オリンピック、3位決定戦に臨んだ福原愛選手。勝利まであと一歩というところで、最後は失点を続けて負けてしまった。あの試合を見ている途中、神様が今までの福原選手の努力や境遇を見続けていて、「お疲れ様」という形で福原選手に銅メダルとプレゼントしてくれるのだと思っていた。しかし、そうならなかった。

人生って、自分の思う通りにならない。

当たり前だけど、そういう事実をスポーツは見せてくれる。
まぁ、それが頻繁にあるスポーツとないスポーツがあるのだろうけど。
最近、卓球を見続けて、卓球はある程度のレベルの試合になると、誰が勝っても負けても不思議じゃなくなるのだということがわかった。
単に5点差があっても、逆転したり逆転されたりする。

まさに
100mを全力疾走をしながら、チェスをするスポーツ
である。
ボールの「速さ」「回転」「コース」を組み合わせて、頭と体を使って相手とやりとりする。
一球一球見ていて、「次、こうきたかぁ……」と思ってしまう。

そんな、何が起こっても不思議じゃない中、
「全日本卓球選手権」
においては、水谷隼選手と石川佳純選手は毎年勝ち続けている。

この二人を倒す権利を得るのはだれか?
男子で言えば、吉村真晴選手の弟「吉村和宏選手」か?、年長者でペンホルダードライブの星「吉田海偉選手」か?
女子で言えば、ワールドカップを日本女子で初めて制した平野美宇選手か?
ここで、自分の人生を思い通りにする選手は誰なのだろうか。

© Takayuki Abe 2016