本日(2022/06/15)のゼミは,M3の昨年度のゼミ長が満を持しての登場。
ゼミ生からお願いされて「どのように研究を進めればよいのか」というタイトルで進めていきました。
彼は,昨年度,日本学級経営学会の学会誌に論文が掲載され,阿部ゼミ内では研究の先頭を走っています。
もちろん,阿部ゼミですから,これらの進行もワークショップ形式で進めるわけですが,Wさんらしいしかけをたくさん考えてきてくれました。
残念ながら,わたしは会議があって途中で退席。急いで戻ってきたときには,すでに終わった後でした。とても残念でした。
でも,ゼミ生の表情から,Wさんの表情から,とてもよい学びであったことがわかります。
ゼミ内では,上に貼り付けた苅谷剛彦先生の講義映像も紹介したようです。
苅谷剛彦先生といえば,わたしにとっては,「知的複眼思考法」(講談社,1996年)。この本の肩書は東京大学助教授ですね。この本のインパクトはとても大きくて,今でも手元においている本の一つです。
この苅谷剛彦先生の映像をどんな文脈でWさんがゼミ内で使ったのかわかりません。
ゼミ終了後,Wさんが阿部ゼミのSlackにこの映像のアドレスを貼り付けてくれたことでゼミで利用したことを知りました。
わたしは,この映像は初めて知ったので,Wさんに感謝のコメントを入れて,早速見ました。
上はYouTubeをそのまま貼り付けているだけですから,すぐに見られます。みなさんもどうぞ見てみてください。
苅谷剛彦先生が京都大学の修士課程に入られた方へどのように研究を進めていくかという話をされています。
まず,これをじっくり視聴するだけで相当の学びになります。
キーワードは「準拠集団(reference group)」から「reference」という言葉を手がかりとしての「先行研究」,そして「学問共同体」とのかかわりと続きます。
【参照】準拠集団とは - コトバンク
「先行研究」の取り扱い方,考え方,どうして大切なのか,など,学び直しになりました。
これらの話と重ねて,苅谷剛彦先生が今でも「研究」に魅了されて,そこに今でも夢中であることが伝わってきます。
ここに価値があるのだ!
研究の入口へようこそ!
共に前に進もう!
とおっしゃっていますね。
わたし自身,研究にあこがれつつも,全然です。
わたしはわたしの準拠集団において,わたしだからこそのできる研究を進めたいと考えます。歳も歳だからね。「学問共同体」に埋没するのではなく,もうそういった共同体で地位を確立するのは難しいから,そこを飛び越える形で進めていくしかないなぁというのが今の考えです。
とはいっても,他者から認められての研究ですからね。
しっかり地に足をつけて考えていきたいと思います。
Wさんからいい刺激を得ました。
毎日,学生から生きる力を得ています。
感謝。
追伸
最後に苅谷剛彦先生が話している「忖度」は主体性あってのものであり,どうしてこういう「批判的思考無き主体性」が日本において生まれてきてしまっているのか,考えていく必要があるという話には,胸をつつかれた感じがします。学校教育がその要因の一つをつくってしまっていることは間違いないでしょう。
ここは自分のメモ帳に書き残しました。
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