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大日向小学校の秋山真一郎先生,岩本歩先生からイエナプラン教育のあれこれを学んだ半日〜上越教育大学にお招きして


2024年7月19日(金)に大日向小学校を訪れて,実際のイエナプラン教育実践に衝撃を受けて帰ってきた私達。


その1ヶ月後の本日(2024年8月19日・月),上越教育大学に大日向小学校にいらっしゃる秋山真一郎先生と岩本歩先生をお招きして,「大日向小学校の1日を半日で体験する」学びをさせてもらいました。


せっかく,大日向小学校からいらっしゃるのだからと他ゼミの学生にもアドバイザー経由でお声がけをした結果,阿部ゼミ以外の学生も10名以上集まってくれると共に,赤坂先生までいらっしゃって共に学んでくださるというなんとも贅沢な時間を過ごさせていただきました。


サークル対話の秘密が少しわかったような気がする

先月,大日向小学校を訪れた時は,時間が過ぎていて「サークル対話」を見学することができませんでした。ブロックアワー(一般にいう,自由進度学習に重なるような学び)からワールドオリエンテーション(一般にいう,総合的な学習の時間やPBLと重なるような学び)を見学し,教師が前面に出ないで子どもたちの自然な姿を通した学び(これ,たぶん,大日向小学校を実際に見た人しか話が通じないと思う)が成立する理由は,ブロックアワーやワールドオリエンテーションそのものが,「子どもたちの自然な姿を通した学び」の相互補完の役割をすると同時に,「サークル対話」の役割がとても大きいのではないかと考えていました。


今回,映像での紹介や実際に自分たちでプチ体験させてもらって,「やっぱり!」と実感しました。ここにいわゆる「学級経営的な要素」がふんだんに散りばめられているように思います。


今回,岩本先生がこの部分を進めてくださったのですけど,たぶん,ここを進める方の「好き,強み,こだわり」を生かしてのサークル対話なのだとも思いました。今回は,岩本先生の「好き,強み,こだわり」が十分に生かされているサークル対話を経験させてもらいました。わたしが実践者の場合,同じように岩本先生の方向性に重なるのでしょうが,もう少し静的になるのでしょうね(多くの子どもたちは岩本先生のような展開のほうが喜ぶだろうなぁと思いますが)。

こうして,自分の「好き,強み,こだわり」が生かせるのがとてもいいです。進める先生は,自分の中の「好き,強み,こだわり」をぜひ見つめて,取り出して,胸を張って進めてほしいなぁと思います。


これは,たぶん「クラス会議」や富山県の堀川小学校で行われている「くらしの時間」,ちょんせいこさんたちが進めている「定例進捗会議フレーム」を用いたペアコミュニケーションなどが重なります。もちろん,出自や背景,求めるものは若干異なるのかもしれませんが,子どもたち同士の「心理的安全性」を高めるのに役立っていると同時に,組織としての規律の共有(押し付けられるのではなく,自ら選び取る規律という感じですね)が生まれるのかなと思いました。


それぞれの活動は有機的につながっている

ブロックアワーを自由進度学習,ワールドオリエンテーションを総合的な学習の時間,またはPBLとして取り出して,自由に勝手に分析したり,批評したりすることはそれはそれで可能でしょう。

でも,それはイエナプラン教育のエッセンスを知ることはできても,イエナプラン教育そのものを知ることにはならないのだと思います。


「自由進度学習」そのものを目的化してしまうと方法の目的化に陥ってしまい,「自由進度学習の進め方」に適合しているか否かというところに終始してしまい,「自由進度学習をなぜ行うのか」というところが置き去りになってしまいます。

手段を目的化してしまうということは過去に何度も繰り返されてきたことです。

このあたりを,職員間で共通理解し,つまり,対話を通して進めていく必要があるのだろうと思います。

学校という組織で進める時は,この職員間での対話を丁寧に行えるかどうかがとても大切な分かれ目になりそうです。


そうでなければ,学級内でのちょっとしたうれしいことが生まれはしても,決してダイナミックなそして,持続可能な学びにはつながってはいかないことでしょう。


二人の目に見えない(ように見えてしまう)大きな役割

大日向小学校を見学したとき,先生たちは環境の一部になっていてまるで教室の一部に染み込んでいるようでした。ある意味,存在感がないわけです。しかし,本日の話を聞いたり,疑似体験をすることで,「環境の一部」に見えてしまうような準備をしっかりとしていることがよくわかります。このあたりは,このようなマインドセットに立っている人や立てる人ではないと見ることができないし,自分の生活で未経験な部分への想像力があるかということが大きな分かれ目のような気がします。

こうした部分に関して,例えば,本日のお二人のような組織をファシリテーションしてくださる方がいらっしゃると潤滑に進むのだろうなぁと思いました。そういう意味では,管理職を中心としたリーダーシップの存在はとても重要です。



本日の学びを生かすことができるか

後期のゼミ活動に向けて,今回,大日向小学校のお二人をお招きしたわけです。

さて,これから,いよいよ始まります。


どれだけ,自分事として学ぶことができたか。

どれだけ,行動力があるか。

どれだけ,交渉力があるか。


学生は試されます。

私は私で,先月の大日向小学校の見学,そして,今回の大日向小学校のお二人をお招きすること,と環境設定をしていきました。もちろん,今後も学生たちの環境整備に尽力したいと考えています。


学生一人ひとりのよき学びとなりますように。





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