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家を発つ前の息子と一緒に観た映画が自分と重なって涙が出た〜BETTER MAN


2025年3月28日(金),本作品の封切り初日。

3月31日に,22年間住んでいた自宅を離れて就職する息子と共に,この映画を観てきた。


息子といくつか重なる趣味の一つに,映画館での鑑賞がある。

私がそれなりに映画が好きだったから,その結果,息子も好きになったのかなぁと勝手に思っているが,育っていく過程で映画の好みは少しずつ異なっていて,一緒に観るものもあれば,観ないものもある……という感じになっていた。


一緒に観る映画のジャンルで,嬉しいなと思うことは,息子がミュージカル系が好きになっていることである。そこで,本作品はグレーテストショーマンの監督であるマイケル・グレイシーの作品ということで,福島で一緒に見る最後の作品にしようということで観てきた。


観ている最中にわかったことだが,この作品はイギリスのポップスター「ロビー・ウィリアムス」の半生を描いた作品ということだった(事前に内容を調べないできた)。

若かりし頃,UKの音楽が好きだった自分としては,より前のめりに見る作品となった。

ただ,私が夢中になって聴いていた頃とは若干時間が過ぎた頃のブリティッシュシーンだった。私はローリング・ストーンズ,T-rex,デビッド・ボウイ,Sex Pistols,The Clash,あたりから1980〜90年代のニューロマンティックと言われる時代,カルチャー・クラブとかデュラン・デュラン,ザ・スタイルカウンシルとかの時代のUKをめちゃくちゃ聴いていたけど,私が音楽から離れていった後のオアシスとかレディオヘッドあたりの時代と重なるらしい。この時代に,ロビー・ウィリアムスというポップスターがいた事を知らないでいた(なんとなんと!)


感想としては,

とにかくよかった。

とてもよかった。

息子と一緒に見に行ってよかった。


ストーリーとしては,成功者の半生であるから,よくある栄光と挫折,挫折と栄光を監督の視点で描いていくわけだけれども,ここにマイケル・グレイシー監督の鋭い感性やミュージカル仕立ての内容が重なり,観ているものを前のめりにさせる。

賛否両論なのかもしれないが,主人公をサル(チンパンジー?)として一貫して描いているのも,私としてはよかった。主人公ロビー・ウィリアムスを際立たせるために効果的だったと思う。


何よりも,(とてもとても個人的なことだけれど)息子と一緒に観たことに価値がある。

この映画は,主人公と祖母,主人公と仲間,主人公と女性(彼女)……と主人公と「誰か」との関わりを丁寧に描いているが,その割合を大きく割いているものに,「主人公と父親」というものがある。

「主人公と父親」とに大きくスポットライトを当てた映画を息子と一緒に観てきた……。

息子はどのように捉えているかわからないけれど,たぶん,たぶん,私は一生忘れない。

最後の「マイ・ウェイ」では不覚にも涙が出てしまった……。


ガンバレ息子!

人生を楽しんで!

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