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執筆者の写真あべたか

日本学級経営学会第6回研究大会終了!〜少しずつ着実に学級経営の研究が広がっていると感じる


第1回研究大会に続き,5年ぶり,2度目の対面での日本学級経営学会第6回研究大会を終えました。

久しぶりの対面での開催ということで,参加してくださる方に不安や不満を与えないように配慮しようと事務局としては心がけました。

そんな中,配布資料のミスや機材トラブルなどが発生し,遠方からはるばる発表に来られた方へ申し訳なく思いましたが,参加された方々の寛大寛容な姿勢にたいへん助けられました。ありがとうございます。


山崎茜先生の基調講演で皆様,前のめりに

実はわたし,午前中の基調講演の時間帯はずっと会場外にいて,遅れて受付をする方への担当をしていたので山崎茜先生のご講演,並びに,山崎先生と山田洋一先生,赤坂真二先生との掛け合いはチラッとしか見ておりません。

ですので,感想を書くことができません。

それでも,会場にいらっしゃるみなさんの表情を見るに,「愛着」という見方と考え方の認識が変わられた方がいらっしゃるようでした。

みなさん,これだけでもここに来た価値があるだろうなぁと思いました。

内容を聞いていない私が言うのもなんですが,山崎先生が事前に送られてきてプレゼン資料を見て,そのみやすさ,わかりやすさに感じ入りました。

すでに,これを見ただけで,とてもシャープな方で,聞き手意識を持たれて話をされるのだろうなとわかりました。

あとで,学生たちからどんな話だったのかをじっくり感想を交えて聴いてみたいと思っておいます。



オンライン開催をはさみ,6回目の研究大会を終えたわけですが,わたしの中では,少しずつ,でも着実に,学級経営の研究が広がりを見せていると感じています。

そう感じる理由を以下に書いておきましょう。


発表内容が多岐にわたる

今回,38組の発表がありました。事務局側としては,参加者が参加しやすいように類似したテーマごとに分科会の教室を設定していきました。その際,発表内容が多岐にわたることを実感しました。これは,わたしたち日本学級経営学会を設立した際に,目指していた方向性であり,本学会にコミットして下さる方々はそれをしっかりと分かっていてくださるのだと思いました。

例えば,学級経営観に関する発表,学級経営をキーワードにした教師教育的な視点からの研究,学級びらき,係活動,給食といった学級経営のトピックを取り上げた研究,ファシリテーション,ソーシャルスキルトレーニング,構成的グループエンカウンター,グループワークトレーニング,ポジティブ行動支援,UDL,クラス会議等の教室実践方法の仮説検証,仮説生成。ウェルビーイング,インクルーシブ,自治的集団,共同体感覚などの学級経営の目指す内容や考え,方法の検討,教師のリーダーシップの検討……。

発表者も参加者も自己選択,自己決定を重ねながら自身の学級経営をよりよくしていくためのベースとして本学会が機能していくように感じています。


複数回,発表する方が増えてきている

第1回大会から全て発表されている方もいらっしゃいますが,そういう方も含め,複数回発表をする方が増えています。学級経営に関する発表は,その性質から瞬間的なものの捉えよりも継続的な検証,見取り,記録,分析などが必要とすることが多いです。これらを行いながら,例年の研究発表にターゲットを合わせて発表できる形に持ってきているわけです。

まさしく,研究の積み重ねです。各自,繰り返すことで,前回はこれこれこうしたから,今回はそれをもとにこうしてみよう……というように,深まりを見せたり,発展したりするのは必至です。


北は北海道から南は九州までの発表者が上越の地に集合

交通の便が若干弱い上越の地に,(しかも,3月9日は雪が舞っていました)北は北海道から南は九州までの発表者が集まりました。

参加者ではなく,発表者です。

研究大会前日から当日朝にかけて,SNS上では,「いざ上越へ!」といった書き込みが全国各地からなされ,まるで各地域のアベンジャーズが上越に参集する勢いを感じました。

最近,SNSチェックをほとんどしなくなっているわたしでしたが,このときばかりは,「おおおっ」と声を出して数分ごとにSNSをチェックする勢いでした。

いざ,集まった彼らが研究発表の質疑応答で,各休憩時間中に,昼食時に,交流会や懇親会でまるで同じ地域から一緒に来た同僚のように話をしている様は,なんとも羨ましい感じでした。

「学級経営研究」をキーに,「そちらではどうか」「こちらではこうだ」「今興味あることは何?」「こんなことで悩んでいる」「……」いろんな話が交わされており,思考の日常交流を夢見ているわたしからすると,楽しくて楽しくて仕方ありませんでした。


上の写真は,今回の名札です。

本学会では,資料その他を全て電子データで配付したため,この名札をつけていることが受付した証拠となります(ちなみに,右下のピンクの●は,懇親会参加者の印)。


この名札を作成したのは,阿部ゼミの係学生です。

基本情報とルールを伝えた後,それ以外は創意工夫を重ねてよいことを伝えました。

結果,上の部分に日本学級経営学会のHPからデザインを借りた(わたしの視点からすると)なかなかにカッコの良い名札を作成してくれました。

こういうとき,わたしはめちゃくちゃごきげんといいますか,嬉しくなってしまいます。

わたしの想定を超えた!って感じですね。

(この程度で,わたしの想定を超えるので,わたしの想定を超えるのはとても簡単です)


今回,係学生たちはわたしの想定をたくさん超えてくれました。


途中,機材トラブルが起こり,臨時に教室を変えたとき,すぐに分科会教室設置担当の係が動いてくれて,わからずに元の教室を訪ねた方がすぐに新たな教室がわかるような掲示,導線を描いてくれました。(阿部ゼミの係学生)


ある教室に想定以上の参加人数が集まったのを見たとき,係学生がすぐに椅子を増やすことに動いてくれていました。)

また,途中,退出する参加者が大学の出口がどこかを戸惑う姿を見て,どうにか工夫できないかを自分の考えを提案してくれる姿がありました。

(関原ゼミの係学生)


上越教育大学は,各建物がまるで迷路のように入り組んで繋げられているのですが,初めて本学を訪問した方が迷わないように,QRコードを用いて動画で道筋が理解できるような仕組みを作ってくれていました(これ,実際,何人の人が使ってみただろうなぁ……。知りたいなぁ)。

交流会後に残った菓子と飲み物の処理を進んでテキパキ行なってくれました(わたしは,そこの考えが落ちていました)

(佐藤ゼミの係学生)


午後の最後のプログラムである交流会の会場は,実は,AVコードが至るところから出ていて,自由に歩き回るには少し邪魔になるつくりをしています。それを想定し,事前の場作りの時に全部のAVコードを全て取っ払ってコードを別の場所に整理してしまいました。終了後,急いで,AVコードの復旧をしている学生を見て,うわぁっ,やるなぁ,かっこいい!と思いました。(赤坂ゼミの係学生)


懇親会は全てお任せでしたが,安心して楽しめる時間と空間を考えて進行してくれました(赤坂ゼミの係学生)


こうした,わたしたちの指示を超えた主体的な行動のできる学生,流石だなぁと思いました。

さすが,学級経営を学ぶ,考える,実践する,研究する,ことを選んだ方々だなぁと実感しました。


このような学生をはじめ,参加してくださった全ての皆様に支えられて,無事,第6回研究大会を終えることができました。

本当に感謝いたします。


来年度は,上越を離れて,東京での開催。

わたしはわたしで,また違った形で,第7回研究大会を支えるようにいたします。

今から楽しみですが,同時に,しっかり自分自身の力をつけるようにがんばっていきます。










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