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執筆者の写真あべたか

沢田研二LIVE2024「甲辰 静かなる岩」に行ってきた〜76歳になろうとしても自分の道を進もうとすること


2024年6月15日(土)、福島県白河文化交流館コミネス大ホールにて行われた沢田研二LIVEに初めて出かけてきた。


ライブ、コンサートに無理のない範囲でいろいろと出かけようと思ったときに、まず行ってみたいアーチストのトップに思ったのがジュリーだった。

(ホントいえば、RCサクセションとか忌野清志郎とかBlankeyJetCityとか行きたいんだけど、残念ながらどれも叶わない)


わたしは,高校入学時に入学プレゼントとして,人生初めてのレコードプレヤー付きステレを買ってもらった。その後,私よりも先にディープな世界にハマっていた友人と出会い,The RCサクセション,The Rolling Stones,に出会い,そしてパンク,The Sex Pistols,The Clash,The Mods,The Stalin……と進んでいくのだが,レコードプレーヤーを買ってもらったばかりのわたしは,何も知らず,テレビに流れてくる曲でお気に入りを選択するしかなかった。でその時に買ったのが,忘れもしない2枚のLPレコード。


1枚が,サザンオールスターズの「ステレオ太陽族」。そしてもう1枚が沢田研二さんの「ロイヤルストレートフラッシュ2」だった。当時から「少し先を進んでいる」という感覚が好きで,かつ,田舎に住んでいてテレビからしか情報を得られないわたし(まだ,R&Bとか,パンクロックに出会っていない)にとって,沢田研二さんは,まさに憧れの大スターだった。


スーツに帽子。その帽子をかっこよく客席に投げつけるジュリー。

パラシュートを背負って洋服に電球を付けて歌うジュリー。

舞台の上で,水を含んで霧を吐くジュリー。

(今では絶対にできないであろう)まるでナチスのような軍隊衣装と侍姿の混合の衣装を半々に合わせて,剣や拳銃を持ちながら歌うジュリー。

(今や当たり前になってるけど)カラーコンタクトを入れてテレビカメラを見つめて歌うジュリー。

(これも,当たり前過ぎてなんにも感じないかもしれないけど)髪の毛をおったてて,どぎついメイクをして歌うジュリー。


考えてみれば,YMOのテクノの感覚,ストレイ・キャッツのロカビリー感覚,アダム&ジ・アンツのビジュアルな感覚,そして(私が思うに)日本のデビッド・ボウイ的な雰囲気。

もう,夢中でした。


さてさて,そんな沢田研二さん。

でも,私にとって初めての生LIVE。

その時は,沢田研二さん75歳(後数日で76歳),わたし58歳(後数日で59歳)になっていた。

今更ながらに,約15歳の年の差があったことに気づいた。


私が「勝手にしやがれ」を聴いて興奮していた頃は確か小学校5年生前後。

とすると,その時ジュリーは25歳過ぎだったということなんだね。


で,76歳になろうとしているジュリーは……,老けていた。

否,年相応だった。


二十代,三十代の人で,若々しさやかっこよさのイメージで受け入れられていた人たちはその後の人生,特に六十代,七十代って難しいのではないかと思う。

そこがウリだったからだ。


考えてみれば,ジュリーはそこを軽々と超えたわけだ。

MCなんか,大阪弁(それとも京都弁?)をダラダラと使いこなす,愚痴を交えたおっちゃんである。

若かりし頃も,「カックラキン大放送」やドリフとの掛け合いで,お笑いセンス抜群だったジュリー。

話だって抜群にうまいよね。

(妻は,長すぎる〜と言っていたけど……苦笑。一つの事柄で,話を長々と引っ張りすぎるということらしい)


76歳という年齢近くになっても,こうしてファンがたくさん集まり,健在なのは,何と言っても「声」がいいこと,「歌」がうまいこと。

これがあるからだ。改めて,生で聴くことができたことで体が震えていた。

若かりし頃に比べて,声が少し太くなった感はあるが,若い頃と同じ音程で,リズムとテンポで歌いまくる。「ス・ト・リ・ッ・パー」も「TOKIO」も「恋のバッドチューニング」も「お前にチェックイン」もさすがだった。


で,ジュリーの長年のファンの人達は,この若かりし頃の歌だけで盛り上がることはしない。

ジュリーがテレビにあまり出なくなった後に出した曲などでもしっかり振り付けて曲に合わせて乗る。


いつものように,妻を誘ってのひととき。

たぶん,妻は私ほどにはジュリーに思い入れはなかったろうが,喜んでわたしに付き合ってくれた。妻が隣りにいてくれるだけで,わたしの人生は瀑上がりになる。

いつもいつも感謝である。


次,誰のライブに出かけていこうか。






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